この記事では、Ninjutso Origin One X についてインスタントレビューしていきます。
インスタントレビューとは、隙間時間で読める様に凝縮したレビューのことで、手っ取り早く製品の特長が分かります。
更に詳しく知りたい方は記事下”さらに向こうへ、Plus UltraなNinjutso Origin One Xの徹底レビュー#read-mora“をクリック
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IE3.0を忠実に再現し、中サイズまで小さくしたこのマウスは超軽量65gとなっています。
センサーには省電力性能に優れているPixart PAW3335を搭載しており、バッテリー寿命は48時間と短めで全体的に控えめなスペックとなっています。
製品名/メーカー | Ninjutso Origin One X/Ninjutso |
形状 | IE3.0クローン |
サイズ/重量 | 121.3 × 58 × 40 mm / 65g |
センサー/駆動時間 | Pixart PAW3335 / 48時間 |
接続 | 2.4Ghzワイヤレス /USBtype-C |
スイッチ | Kailh GM8.0 |
ケーブル | USBType-Cパラコードケーブル |
パッケージ内容は非常にシンプルで、本体・ケーブル・USBレシーバー・延長用アダプタ・マウスソール1セット・説明書類。
また、ドライバーなしで接続してすぐ使える仕様(プラグアンドプレイ)になっており、ソフトウェアは用意されていません。
IE3.0クローンなので当然かぶせ持ちと相性がよいのですが、中サイズの中でも小さめで、つかみ持ちとの相性が抜群。
また、小さめの中サイズである利点として握り込みやすく、さらに軽量なマウス(GproXや、Xlite V2など)と比べても軽く感じて非常に操作感が良いです。
搭載センサーの性能は少々控えめなものの実際の使用では安定性抜群で十分なパフォーマンスと言えます。
その他にも、メインボタンの押し心地に差がない事や、丸く飛び出た非常に押しやすいサイドボタンなど、とにかく快適な操作感でした。
感度を細かく設定したい人間からするとプラグアンドプレイは良くても、ソフトウェアが用意されていない点は、不便だし物足りなく感じます。
また、充電が切れやすく頻繁に充電しなくてはならず、有線のままで使うことが多いです。
IE3.0を現代化した様なこの製品は、シンプルな設定周りと必要十分な性能を備えたゲーミングマウスです。
オサレカッコイイこのマウスは、癖のある形状なので万人に合うものというより合う人には合うもの。
なので、全くの初心者より更なるフィット感を求める2代目探索者や、IE3.0好きに強くお勧めしますが、初心者の方でソフトウェアとか難しいことは考えたくないぜって方にもおすすめです。
さて、ここからはNinjutso Origin One Xをさらに詳しく徹底的にレビューしていきたいと思います。
長い記事になりますがどうぞお付き合いください!
さらに向こうへ、Plus UltraなNinjutso Origin One Xの徹底レビュー
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製品の概要
IE3.0を忠実に再現しつつ小さめの中サイズにサイズダウンした様な形状で、表面素材はマットコーティングが施されており、少し湿った手と乾いた手では強いグリップ感を得られ反対に手汗を多くかくと滑りやすかったです。
また、初期のものは表面がぺたぺたしており指紋も目立ちやすいものでしたが改善され、サラサラとしており指紋も目立ちません。
最近の軽量マウスでは珍しい穴のない極薄のソリッドシェルを採用していて、集合体恐怖症の方や穴が手指に干渉することが気になる方にも安心してお使いいただけます。
さらに、極薄のシェルを使用しているにもかかわらず強く押しても軋み等はありません。
センサー位置は中央よりも前側に配置されており、手首や肘を支点にマウスを振った時にカーソルの可動域が広がります。
高さは4cmと低めで、頂点は丁度中央あたりにありそれを境に急な傾斜になっています。
サイドボタンは中央より前寄りで、サイドシェルに沿うように配置されており、上から見るとちょうどくぼみの部分にあるため親指の真上にサイドボタンが来る設計です。
正面から見ると左から右への傾斜は大きくなく背面から見ると急な勾配になっていて、これによりかぶせ持ちなど手を置くことで自然な形でフィットします。
付属の充電兼、有線接続用USBtype-CtoAパラコードケーブルは折り曲げると少し硬く芯があるが、実際の有線使用では特に使いにくさは感じませんでした。
メインボタンはセパレート式になっており、マイクロスイッチには最近のトレンドであるKailh GM 8.0 Switchが搭載されています。
クリック感としてはXlite V2などKailh GM 8.0 Switchを使用しているものに比べ少しだ硬く感じ、ストロークも長めです。
公称値は65gで実測値も65gとなりました。
ソリッドシェル(穴なし)でワイヤレスながら65gとかなり軽量で、超薄型のシェル、0.8mmの超薄型PCB基板、独自の素材配合などの工夫によりなされています
海外サイトEloshapes.comを使った他社マウスとの比較
➀Origin One X
②USBtype-Cパラコードケーブル
③USBレシーバー
④レシーバー延長用アダプタ
⑤マウスソール1セット
⑥説明書類
製品名 | Ninjutso Origin One X |
サイズ/重量 | 121.3 × 58 × 40mm / 65g |
---|---|
形状/表面 | 左右非対称(IE3.0クローン)/マットコーティング |
センサー | PixArt PAW-3370 |
解像度/ポーリングレート | 最大16,000DPI / 1000Hz‐1ms |
最大速度/最大加速度 | 400IPS/ 40G |
リフトオブディスタンス | 1.4mm |
接続方式/ケーブル | ワイヤレス(2.4GHz) / USBtype-CtoAパラコードケーブルx 1 |
バッテリー寿命 | 48時間 |
スイッチ/耐久性 | Kailh GM 8.0 Switch/8000万回耐久(メイン) |
ボタン数 | 5 |
形状/カラー | 左右非対称 / black・white |
マウスソール/表面加工 | バージンPTFE/マット |
ソフトウェア/オンボードメモリ | 非対応 / 非搭載 |
ライティング | 非搭載 |
価格/メーカー | ¥11,580 /Ninjutso |
Ninjutso Origin One Xのレビュー、検証
・IE3.0を忠実に再現し、小さくした形状と持ち方の相性
・軽くて歯切れのいいメインボタン、丸く出っ張ったサイドボタン
・省電力センサーPixart PAW3335 の安定性、リフトオフディスタンス
・バッテリー持ちと充電速度
・マウスソールのすべり具合
・有線での使用感
・プラグアンドプレイ
IE3.0を忠実に再現した形状ということでかぶせ持ちとの相性が絶大なんだろうと思っていましたが、個人的にはつかみ持ちのほうが相性が良いのではないかと思います。
持ち方の相性
かぶせ持ち | 掴み持ち | つまみ持ち | |
---|---|---|---|
相性 |
※ナベコウ(男性)の手のサイズ:長さ17.8cm・幅8.2cm(男性の全国平均:長さ18.3cm・幅8.3cmなのでナベコウの手は標準的なサイズ)
かぶせ持ち
かぶせ持ちとの相性は良いです。
左側のシェイプや傾斜の作りから、親指・手のひら・メインボタン周りに強いフィット感があるものの、右側は高さがなく小指がマウスパッドに擦れたり窮屈に感じます。
また、右側後部のふくらみが大きく小指と薬指が干渉してあまりフィット感はありません。
全長が短いため手の長い人だと手首がこすれる恐れがありますが、この点は少し深めに前側を持つと安定します。
かぶせ持ちは、全体的にはフィット感があり安定しますが、小指と薬指だけがフィットしにく点があるため最高の相性とまでは言い切れない結果になりました。
つかみ持ち
つかみ持ちとの相性はとても良いと感じました。
中サイズということで指を曲げた状態でのおさまりが良く、かぶせ持ちと違い小指・薬指側の窮屈さがありません。
また、親指側と手のひらがしっかりフィットし、小指側で支えなくても容易に持ち上げられるためほかの指がかなり融通が利くので、つかみ持ちベースの様々な持ち方やくせに対応できる点など利点が多くあります。
他にも、ボタンやホイールの配置がつかみ持ちの際指を曲げて最適な位置に来るため非常に相性がいいと言えます。
つまみ持ち
つまみ持ちとの相性はあまり良くないと言えます。
持ち上げやすいシェイプや表面素材、サイズ感的には十分つまみ持ちの適性があるように思えましたが、親指側の窪みが前側にありグリップする時に指が前側に押しやられてマウス後部が手のひらに干渉するので操作感が良くないです。
また、無理やり後ろ側を持つとサイドボタンに届かないので、少し斜めに持つことをおすすめします。
マイクロスイッチにKailh GM 8.0 Switchを搭載しており比較的クリック感は硬めかつストロークが長く、軽快な跳ね返りでタップ撃ちがやりやすい印象です。
また、メインボタンはセパレート式になっており、ボタン全体でクリック感の変化が少ないのが魅力的。
ホイールから5mm程度下まではクリック感の差は皆無ですが、さすがに根元に来ると少しだけ詰まった感じがありました。
若干右クリックが軽く感じるが誤差の範囲で使用感に問題はありません。
サイドボタンは硬めでストロークは長く、くっきりとしたクリック感があるため連打もタップ撃ちもとてもしやすいです。
最大の特長は形状にあり、丸く盛り上がったようになっており非常に押しやすく、サイドボタンの端がなだらかにシェルになじむため、親指をスライドしてきても引っ掛からない形状になっています。
個人的には一番好きなサイドボタンの形状です。
少し気になった点としては、後部側のボタンは前部側に比べて若干軽くなっていますが、ゲーム中に支障が出るほどのものではないし個体差があるのかもしれません。
搭載センサーは、ワイヤレスマウスに良く搭載されている省電力センサーのPixart PAW3335で、スペックは以下の通りになっています。
DPI | 最大16000DPI |
ポーリングレート | 1000Hz |
最大速度 | 400IPS |
最大加速度 | 40G |
リフトオフディスタンス | 1mm |
スペックはミドルクラスのためハイエンドセンサーを搭載するものに比べ貧弱に見えますが、センサーで真に重要なのは安定性、そしてセンサーの安定性はカタログスペックではわかりません。
メーカー側が行うマウスセンサーのチューニングが適切でなければマウスセンサーの挙動が不安定になるからです。
そこで、「Mouse Tester」を使用してセンサーの安定性と正確性を測定していきたいと思います。
センサーテストの結果(DPI400,800,1600,3200)
Mouse Testerはマウスの動きを波形で表します。大きく動かすほど縦長の波形が生成されます。
・横軸(Time)は経過時間で、単位はms(1000/1秒)
・縦軸(xCounts)は左右への移動量、右が上方向、左が下方向の波形を生成します。
波形に対して点が綺麗に沿うようになっていればセンサーは正確であると言えます。
xCountsでの計測
XSumでの計測
テストの結果から、センサーの挙動は非常に良好で安定しており、しっかりとチューニングが行われていることが分かります。
リフトオフディスタンス (LoD)
マウスを浮かせるとき、センサーが反応しなくなるまでの距離。その距離が長ければ長いほど元の位置に戻そうと浮かせた時に、カーソルが余分に動いてしまう。1.5mm以下であれば及第点といえます。
Ninjutso Origin One Xのリフトオフディスタンスの公称値は1mmとなっており、実測値は1.4mmでした。
及第点ではあるものの公称値からは0.4mmずれる結果となりましたが、いずれにせよ実際の使用で問題になるほどではありません。
バッテリーの持続時間は最大48時間と短めです。
例のごとく男とマウスの勝負でバッテリー切れるまで耐久してみたところ47時間52分で電源が落ちたのでおおむね公称値通りでした。
バッテリー持続時間が短いのは欠点ですが、USBtype-Cによる急速充電に対応しており、数十分の充電で1日分持ちます。
そのためバッテリー寿命に対して致命的なほどの欠点とまでは言えないでしょう。
付属の充電用パラコードケーブルは、軽量ではあるものの少し芯があり硬いです。
そのため、有線での使用感は微妙かと思われましたが、実際に使用してみると快適に使用することができました。
しかし、大きく振ったときにマウスパッドと擦れるような感覚や、引っ張られるような感覚が若干あったためマウスバンジーがあると良いでしょう。
滑りの早いPTFE素材でできており、フロントに大きいのが1枚、リアに2枚、センサー周りに1枚の合計4枚のマウスソールが装着されており、予備のソールが1セット付属しています。
角が深いところまでしっかり丸まっており、厚みもそこそこあるため沈み込みやすいマウスパッドであっても滑らかな滑りは健在です。
以下は、他マウスと傾けたマウスパッド上で滑りを比較したものです。
他マウスのPTFE素材のソールと比べるとダントツで滑りが良く、ガラス製であるSuperglideを装着してたX2 Miniよりは滑らない結果になりました。
プラグアンドプレイとは、その名の通りPCに接続してドライバーやソフトウェアをインストールすることなく使用できるというものです。
ボタンを押す組み合わせでDPIとポーリングレートの2種類を設定でき、DPIは4段階でポーリングレートは3段階変更することができ、それぞれの数値に対応する色に発光することで現在の数値を教えてくれます。
DPI設定方法
ポーリングレートの設定方法
これにより、ソフトウェアをインストールして難しくて面倒な設定作業をしなくて済み、接続してすぐ最大パフォーマンスです。
非常にシンプルですね。
Origin One X Wireless Ultralight Gaming Mouseのでメリット
インスタントレビューの際にも挙げたようにプラグアンドプレイという使用自体は良いのですが、やはりソフトウェアを使い細かい調整をしてパフォーマンスを上げていきたい身としては不便ですが、ソフトウェアはいじらないしとにかく簡単に直ぐ使いたい人にはお勧めです。
また、形状がIE3.0の忠実なクローンということで、やはりこれも人を選ぶ要素といえます。
そして、使用していて気になった点として、シェルが非常に薄いためホイールを回したりメインボタンをクリックすると、振動がマウス全体に伝わる感覚がして疲れやすい点と、充電の持ちが悪い点が少々いただけない点でした。
まとめ
IE3.0クローンとしても、軽量なワイヤレスマウスとしても非常に優秀なこのマウスは、非常にシンプル!
ドライバー・ソフトウェアともに必要とせず、接続するだけで簡単に使えるシンプルさ。
中サイズに落とし込まれた優秀なIE3.0クローン形状でシンプルな持ちやすさ。
あと、シンプルにくそかっこいい!
ほかにも、使い勝手のいいボタン類やよく滑るソールに有線もそこそこいけるケーブルなどなど、ハイクオリティなゲーミングマウスです。
ただやはり、癖のある形状とソフトウェア無しという表裏一体の特徴のせいで万人に合うものとは言えません。
前述した通り、全くの初心者より更なるフィット感を求める2代目探索者や、IE3.0好きに強くおすすめしますが、初心者の方でソフトウェアとか難しいことは考えたくないぜって方に超おすすめです。
・IE3.0インスパイアの形状でかぶせ持ちとつかみ持ちに絶大な相性
・位置、押し心地、形状ともに完ぺきに近いボタン類
・控えめながら、十分な性能を備えたセンサー
・非常によく滑るマウスソール
・快適な有線接続使用
・接続して直ぐに最大パフォーマンスを出せるプラグアンドプレイ仕様
・ソフトウェアがなくて不便
・合わない人にはとことん合わないIE3.0クローン形状
・ボタン類の振動がマウス全体に響く
・ボタン類の振動がマウス全体に響く